投稿者: najiko

「Nuj計画」 第5幕

 「あ!!!」真夏は目の前の女性を指さして叫んだ。そこには、短い緑色の髪をして、左目が前髪で隠れた……名治子が立っていた。 「予定にはありませんが、不審な来訪者ではないと判断します。ご用件は何ですか?」名治子は言った。 …

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「Nuj計画」 第4幕

 「体調はいかがですか?」名治子は入り口に立ったまま尋ねた。 「うん……」と深木は目も合わせないまま空返事をするだけだった。数秒の間をおいて、名治子が歩み寄る。 「ちょっと、お隣失礼しますね」と名治子はベッドの傍らにあっ…

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「Nuj計画」 第3幕

 「深木さん、どうぞ」近くの引き戸が開いて、看護師が声を掛けてきた。 「行ってらっしゃい。また後で迎えに来るから」赤森はそう言って深木が不安そうに診察室へと入っていくのを見送った。深木は診察室ではいたって普通の検査を受け…

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「Nuj計画」 第2幕

 「あの、仁勢田さん……は、なんでこの車に?」深木は恐る恐る尋ねた。 「真夏ちゃんって呼んでほしいな。私ね、昔INCTにいたことがあるんだ。そこの電話ボックスに車が来るのも知ってるから、散歩する度にそこを通って車が来ない…

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「Nuj計画」第1幕

あらすじ 人間の脳と機械を繋ぐ研究を行うINCT研究所に勤務する医学研究助手の赤森、そして心理研究主任兼セラピストの名治子はそれぞれ別の場所、別の機会に「クトゥルフ」とそれにまつわるこの世ならざるものどもと接触するという…

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小さい花

 前略、Najikoです。日記を書き始めるとあんまりいい話じゃないわたくしですが、今回も例に漏れません。  少し前ですが、飼っていた猫が1匹亡くなりました。以前記事に書いた、FFXから名前を取ったワッカという猫の姉にあた…

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彼女の秘密の計画

 「いやー、今週からは楽しくいきましょう」赤森はそう言うと、ポーチに詰めてきたお菓子を面談室のデスクに並べ始めた。 「ええ、まあいいでしょう。わたくしも半分そのつもりですから」安物の電気ポットでインスタントコーヒーを淹れ…

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あるセラピストの憂鬱

 「先生、今日は随分熱心に私の話を聞いてくれるんですね」面談室と書かれた部屋の中、やや不思議そうにそう言ったのは丸椅子に座った赤森珠子──人の脳と機械を接続する研究を行う秘密結社、ここ「INCT」に所属する医学研究助手の…

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相対正気度調整弁

 どうも、月刊NajikoのライターNajikoです。ゴーストライターではございません。  最近行っているTRPGの醍醐味、ロールプレイ。わたくしにとってそれはどういうものなのか。またそもそも、自分にとってキャラクターと…

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家の中で完結する物語

 お陰様でなんとかサイトが復旧したのでマンスリーNajikoのお時間です。  先日1月23日はわたくしの誕生日でした。昨年はティズさんに盛大な誕生日パーティーを開催していただき、インスタンスには実に40人近い方が押し寄せ…

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