カテゴリー: 小説版たま☆なつ

翼持つ乾月

 「さぁて、困ったのう……」 狐の耳と尻尾を持ち、髪は長い緑色で青と白の巫女装束のような服に身をやつした一人の少女が呟いた。彼女の名は千春という。彼女は見た目こそ少女のようだが、その正体は自称齢数千の狐の大妖怪である。長…

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緑青の跡

 この空間にナジコが落下してから、どのくらい経過したかを彼女はとうに認識できなくなっていた。地上でアバターの研究を行った結果、複合改変義体である「たまなつ」を世に送り出した彼女だったが、ある時ふとした拍子に時空の裏側に落…

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小説版たま☆なつ 零・続

 あれからしばらくのことだった。テーブルを囲んでたまなつ、あまなつ、カリンの3人が朝食を食べているとたまなつが急に口をぽかんと開けたまま虚空を見つめ始めた。 「? なにボケっとしてんのよ」カリンはたまなつに話しかけた。初…

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小説版たま☆なつ 零

 「誰なのよ、その子は」自宅の玄関に仁王立ちして怪訝な顔でそう言い放ったのは、グレーともピンクともつかない美しい髪をツインテールにした、赤いつり目の少女、カリンだった。狐の耳と尻尾を持ち、容姿端麗。かわいらしくも均整の取…

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