再びこんにちは。Najikoです。
前回の記事では軽く性癖を暴露しましたが、今回はせっかくなので製作のこだわりポイントを交えて少し掘り下げてみます。マニアックです。
まずいきなり飛ばしていくのですが、ピンポイントなストラップシューズフェチに連動する癖として、わたくしにはサイズフェチが元々あります。要するにデカい女の子好き、ですね。
VRCで遊び始めた頃、今は無きConnectStationで、あるワールドのポスターを見かけました。それが「Lady snow, ready grow!」です。ここではワールドに隠されたクッキーを見つけるたびに、スノウエルフちゃんがどんどんバカでかくなっていきます。
「ウワァー!! 最高じゃん!!!!」
はい。テンション爆上がりです。早速行ってみることにしました。
みっちりと家に詰まるスノウエルフちゃんの美しい肢体がやがて壁を破壊し、ビルより大きくなっていく様子は圧巻で、まだVR酔いに耐えられなかったわたくしが無理をしてでもクッキーを探して駆け回った思い出深いワールドです。体験としては非常にVRと相性がいいと言えますね。
実はスノウエルフちゃんも黒いストラップシューズを履いています。自分の(アバターの)体より遥かにデカくなった、高級車の如く凶悪に黒光りするストラップシューズはまさに珠玉の一品です。
しかし、唯一物足りなく思ったのは、足を上げて踏みつけるようなポーズを取るシーンが1回しか出てこないことです。これもまたニッチなポイントなんですが、わたくしは単に女の子がデカいだけでなくなんか踏んでてくれた方がずっと嬉しいのです。
スノウエルフちゃんはデカくはなりますが物を踏んではくれません。足を上げてるポーズはサービスショットですね。平らな靴底が見られて非常に満足です。
後にプライベートワールドに巨大なアバターを設置して遊んでいたことがあります。順当な進歩と言えますね。そこでは思う存分アバターに「踏むポーズ」を取ってもらいました。
さて、それを踏まえて……今年はフルトラでインすることが増えたので、癖に従って色々な写真を撮っていました。Twitterに上げるとすっかりそっち系のアカウントになってしまうのでここで一部放出していきます。販売した衣装のおまけにも写真をつけていますが、それ以外にも撮り溜めている写真が山ほどあるのです。
なかなかですね。やはり踏むポーズが好きすぎて、事あるごとに撮ってしまいます。だって、何回撮っても楽しいんだもんよ……このときは例のboothに置いてあった非常に良いローファーがわたくしの中で大ヒット。テンション爆上がり条件を満たしまくったローファーで暴虐の限りを尽くします。
一通り満足しましたが、何か忘れている気がする。そう、あのストラップシューズは?
ここあちゃんがかなりいいのを履いてるからいいか、という気もしないではないですが、普段使っている他のアバターにも履いてほしい。そうです、恐らくはそのあたりが発端だったと思います。そこで、以前作りかけだったデータの中に含まれていた靴の部分をブラッシュアップしてみることにしたのでした。
好きだけど、今まで構造を意識したことはあまりありませんでした。この手の靴はもっと厚底だったり、ヒールやパンプスの形に収束することが多いですがわたくしが求めるものはそれじゃない。靴底は平らに。けどツヤツヤに。そう、もっと平らで薄い布系の靴もありますが、靴底はある程度硬さが欲しいのです。ああ、でも凹凸は不要です。「接地面にある程度硬さと面積があること」。これが重要です。間に入った物が余すことなく靴底で潰されるにはこれが必須なのです。
じゃあもう靴底はフルフラットで良いのでは? と思われるかも知れませんが、それとこれとはまた別です。フォルムは重要ですよ。踵の部分がきちんとあり、そこからつま先に向けてぐっと反り返るこの曲線、美しいですよね。これがなきゃ人で言えば寸胴みたいなものです。それに体重をかけるときこの曲線があった方がぐりぐりしやすいですよね。ひどい理由です。
全体のシルエットを精査し、正面や後ろから見たときの形も大事にしました。丸っこいつま先がわずかに上に反っている形状がやはり良いですね。最初にこの靴を考えた人は相当な狂気に取り憑かれた変態に違いありません(多分違う)
最初に完成したときは靴底に模様が一切ありませんでした。それはそれでいいのですが、立体感が損なわれるのは惜しい。そこでテクスチャとノーマルマップを用いて平らだけど僅かな凹凸で立体感が出るようにしました。非常に良いです。
あとは、黒光りするMatcapを存分に使用していますが、単に一様に黒光りすればいいわけではありません。靴底はゴムなどですから、エナメル質よりはMatcapの影響を抑えねばなりません。まあ、それでもテラテラしていた方が個人的には好きなのでノーマルマップの影響が出る程度には調整しています。
そして残るはストラップ部分と、靴の縫い目です。
縫い目もノーマルマップを用いて立体感を出すことができます。最初はUV展開がまずく、あまり綺麗にならなかったのですが展開し直して多少マシになりました。
ストラップ部分は本当は足に密着するくらいがいいのですが、密着させると足を曲げたとき貫通してしまうのでやむなく遊びを持たせています。またホルダーの部分は最初はあまり重視しておらずいい加減だったのですが、作り直して無難な形になりました。結構目に入るので、ここも重要ではありますね。
完成してすぐあとは何の疑問もなく素足の状態でのみ履かせていました。これは素足が癖だからではなく、普段の改変で素足のテクスチャに色を塗ってタイツにしていたからです。けどよく考えると、皆そうしているわけではありません。アバターにはちゃんと靴下が付属しているのです。けれど、想定しているこまどさんのアバターは靴下を履くとだいぶ足の大きさが変わるため、再度調整を行いました。
ここで大きさと位置を変えるシェイプキーを実装。こまどさんのアバターは素体に互換性があるので、ラスクちゃんのニーソに合わせればほぼ合います。ミントちゃんとカリンちゃんのみ要調整ですが、それも僅かなものです。最初は、靴がデカくなるのはちょっとどうだろなーと思ったのですが……
いいな……
ほら、デカい方がたくさん踏めますし(手遅れ)
ちなみに余談ですが、踏んでほしいとは言ってもわたくしは煽り耐性が0なので罵倒される感じのドSな踏まれ方はイヤです。殴り返します。楽しく無邪気に踏んでくれればOKですね。わかりましたか? わからなくて大丈夫です。テストには出ません。
なお、自分以外がドSな踏まれ方してるのはいいです(最低)
かくして靴下分ボリュームアップした靴。靴下はやはり白が映えますね。
自作の衣装は今のところセーラーワンピとフリルドレス(上下が分離してるので本当はドレスじゃないのですが)を作りましたが、実はこの手のストラップシューズに合う服は意外と多くありません。
なぜかというと、まず普通にコーデが洗練されていくと靴が大人ものになり、先は尖っていきヒールが高くなっていくからです。
コンセプトがあるコーデの場合もゴスロリとかに派生すると厚底になり、装飾も華美になっていきます。よって、このストラップシューズがこのままで通るようにシンプルでややレトロガーリーなセーラーワンピと、ゴスロリというほどではないカジュアルなオフショルのフリルドレスを選んだというわけです。なお、普通のセーラー服だと靴はローファーになり、またカジュアルコーデに進むとスニーカーやサンダルが選ばれるのでやはり扁平なストラップシューズの出番は限られてきます。
残るはちょっと他所行きの女児っぽい服と、最大手はメイド服です。メイドさんは制服の一部としてストラップシューズを履いているため、華美な装飾はつかないし、仕事で歩き回る必要があるため厚底だったりヒールだったりにもなりません。扁平で歩きやすいシンプルなストラップシューズの着用は理にかなっている……はずです。要出典。
ただまあ、メイドさんはエナメルじゃなく革のシューズを履くでしょうが……誤差です、誤差(そもそもパンプスでは? とも思いますが、後述のアリスコーデがゴスロリを通じてメイドコスとごっちゃになっている部分があるので、この靴はその交錯した箇所に位置しているアイテムと見られます)
ちなみにメイド服は先発品があまりにも多いのでわたくしは作る気はないです。
あと知恵袋ですが、この手の靴は「メリージェーンシューズ」という呼び名があるようですね。1900年のアメリカの漫画の登場キャラが由来です。
それとは恐らく関係ないですが、不思議の国のアリスは今日では特有のロリータファッションでこの系統の靴を履いた姿で描かれています。よって軽めのアリス系コーデでも最優となりますね。ピンポイントすぎる。
最後に、桔梗ちゃん対応ですがここでまたテンションがぶち上がります。こまどさんのとこのアバターより足がデカい!! お姉さんな分体型がアダルトです。調整する段階で元々よりもかなりスケールが大きくなりましたが、ちゃんと履けました。
履いたら服も調整して……早速VRCで見てみましょう。
ウワーッ!!!
良い!!!!!
最強ー!!!!!
作ってよかった……
まあ、そんなところですかね。テンションが上がりすぎて疲れました。あとやるとすると「何か踏んでいる」のを表現することくらいです。靴底にテクスチャで何か貼り付けたり、踏むとぺちゃんこになる車を仕込んだり……けどそこまでやってしまうともう完全にわたくしの中ではNSFWなので(というか人に踏んでもらうだけでも全然NSFWですが。Justどころではありません。世の中にはそういうイベントもありますが、NSFWすぎてわたくしは行けません……)今は履いて眺めて楽しみます。
え、靴が映える服は作るけど二足目の靴は作らないのかって?
アハハ、やだなぁ。靴はこれが理想形なのです。他の形状の靴はストラップシューズの中でも色々ありますが(ストラップの位置や形状が違う、装飾がある、花が咲いたような形の靴下とセットになっているなど)わたくしはこれ一択なので、もう作る必要はないのです。
満足したらそこでおしまいとは言いますが、あとは同形状の靴をブラッシュアップしていく方向しかありません。革の質感を出すとか。まあ、エナメルの方が好きなんですけど。
そんなところです。
アバミュ等でも靴をたくさん見てきましたが、記号化され簡略化された靴のなんと多いことか。とはいえ実際は、アバター自身がデフォルメされている以上それが一種の正解なのだとは頭ではわかっちゃいるのですが……
憧れは止められねぇんだ!!!
以上です。皆さんも何かにかける熱い想い、持ち続けてくれよな……わたくしは今日もなんか踏んで写真撮ります。
最後になりますが、わたくしのこう、癖の強さで作り上げたもののモデリング技術的には拙い作品をお買い上げいただいた方にはこれ以上ないくらい感謝しています。ありがとうございます。意見、要望、不具合報告などありましたら遠慮なくお申しつけください。それでは……
Najikoオフ