そうさねから始まるRPG

 Najikoです。ねんまつでございますね。

ダクソ始めてました

 SteamのオータムセールがあったときにDARK SOULS3が3000円くらいで売っていました。買いました。というのも、その前にVRChatで「Rhapsody」という当時はソウルライクなワールドと言う触れ込みで大々的に宣伝していた壮大な謎解きアクションアドベンチャーワールドを攻略していたのですが、わたくしときたらソウルシリーズ及びソウルライクゲーは未履修だったんですよね。それで、まあクリアするのはムリでも雰囲気くらいは味わっておきたいなぁ、と思ったわけです。

 よく「ソウルライクというと高難度ゲー理不尽ゲーの代名詞のように扱われがちだが本家はしっかりと楽しめるようバランスを考えてデザインされている」という話が定期的にTwitter(自称X)に上がってくるのを何回も見てきましたが、わたくしはその度に「そうは言っても結局ムズいもんはムズいんじゃろ」と思っていました。アクションが絡むゲーム全てで常軌を逸した操作の下手さを発揮するわたくしは「攻略できる難易度」が一般人のそれを大きく下回っているため、エセソウルライクも本家ソウルも結局クリアできないことには変わりないと思っていたわけですね。

 ところが、わたくしは自分で買った本家ダークソウル3とフレンドからギフトでいただいた無印ダークソウルのリマスター版を両方、一周はクリアすることができました。パリィなんて全くと言っていいほどできないし、複雑な操作ができないので奇跡、呪術、魔術の類もほとんど使いこなせないし、見てからモーションを判断して回避するような反射神経も動体視力も学習能力も微塵も持ち合わせていないこのわたくしが。なんとDLCも最後まで攻略できました。どうしてでしょうか。

実は「思いやり」の代名詞?

 多分、初見で何の情報も見ないで遊んでたらとっくに投げてると思うのですがこれだけ有名タイトルですから攻略サイトには先人の知見が山ほど集まっています。そこにはわたくしのように常軌を逸したヘタクソな人間が行うといいこともしっかりと書いてあるわけです。とてもありがたいですよね。

 ダークソウルシリーズは成長がステータスビルド型のゲームです。上げたい能力はその都度自分で選ぶというわけです。この時点でもう初見の人は途中でセーブを消してやり直す羽目になる可能性があることは想像に難くありません。というのも、大雑把に「積極的に振った方がいいステータス」「1ポイントたりとも振る価値がないステータス」「必要に応じて既定のポイントまで振ることが推奨されるステータスが混在しているからです。初見の人間にはどれがそうなのかわかりません。

 例えば攻撃力が上がりそうな「筋力」は振れば振るほど火力が上がってよいような気がするのですが、筋力を上げても「筋力補正」が高い武器をメインに据える場合以外恩恵が薄く、装備したい装備の要求ステータスを満たす以上の筋力を振ってしまうとその分が無駄になる、といったことがあります。また初代には「耐久値」というステータスがあるのですが実際には「体力」に振っても耐久は少し上昇する上にそもそも「生命力」に振った方が効果的なため1ポイントも振る価値がない、というものだったりします。じゃあ「体力」「持久力」「生命力」といったステータスは無限に振ったらいいのかと言われると「40以降伸びが悪くなる」などの要素もあります。

 はっきり言ってそんなこと初見でわかるわけがないし、試行錯誤してもわたくしはそのからくりを解明しきれないと思います。そもそも試行錯誤している間にわけもわからず死にまくってゲームをやめてしまうでしょう。そこでわたくしは最初からしっかり攻略サイトを見て、自分でも扱えそうな武器に目星をつけて「筋力や技量はその要求値以上には振らない」というスタイルを取りました。するとその分を序盤から効率的に生命力、体力、持久力に振ることができ、生存能力を上げることができるからです。

 そう、普通のゲームであれば攻撃力に全然ステータスを振らないなんてことをしていると後々火力不足で敵が倒せなくなること請け合いですが、実はダークソウルに関してはそうとも言い切れない「抜け道」的なビルドがあるのです。初代では「属性戦士」、3では「粗製戦士」と呼ばれるビルドです。この属性とか粗製と言うのは武器の派生強化のことです。ダークソウルは普通に強化値を重ねていくほかに武器になんらかの特性を付与する「派生」があり、一部属性武器や「粗製」に派生させた武器は一定の攻撃力を得る代わりに能力補正が一切なくなるという特徴を持っています。これを逆手に取ったのが上記のようなビルドで、本来火力を上げるためにはたくさんポイントを割かなければいけない筋力に振らなくても一定の攻撃力を得つつHPやスタミナをレベルの割に高くすることができるわけですね。

 普通にアクションの腕に自信がある人はそんなにHPに振らなくても筋力や技量にガンガンポイントを割いて好きな武器で好きなだけ火力を出してハラハラドキドキする戦闘を繰り広げればいいわけですが、アクションが無理だとそうもいきません。いくら火力を上げたところで一撃食らって死んでいては攻略はできませんので……しかし上記のようなビルドを行うことで多少敵の攻撃をバシバシ食らっても持ち直しつつ戦い続けることができるようになるわけです。

 さらに、アクションが苦手な人でも多種多様な装備の中にはちゃんと選択肢が用意されています。モーションが非常に優秀な直剣、一撃離脱でわかりやすくダメージを稼げてリーチも長い特大剣、手軽に遠距離攻撃手段にできるボウガン、パリィができない代わりに攻撃から身を守ることに重きを置いた大盾など、できることだけ頑張ればクリアに結び付くような選択肢があるというのはとてもありがたいことです。もちろん、周回を重ねて難易度が大きく上昇してくればそれだけ操作にも高い精度が求められますし、対人戦をしようと言うならなおさらでしょうがこのゲームは据え置きゲームですから「クリアしてエンディングを見る」という明確な出口があり、そこまでの道のりは色々用意されている。こういうところが本家の「きちんと考えられている」部分なのではないでしょうか。

背中で語る王道ダークファンタジー

 そんなありがたアクションな本家ダークソウルですが、ゲーム内容もまた非常に面白いです。おそらく今日日これが「王道のダークファンタジー」という位置づけになっていると思うのですが、やってみると胸焼けするような長く膨大な情報量のシナリオはお出しされてこないことがわかります。近年(といってもシリーズ最後の3でも既に2016年の作品であり、実際にはここ十数年にわたる話ではあるのですが)据え置きゲームの大ボリューム化は著しく、「ムービーゲー」と揶揄されるほど事あるごとに映画のような情報量を流し込んで来るゲームも多かったですが、ダークソウルはそうではありませんでした。ゲームやってる最中に流れるムービーなんていうのはエリア移動の際やボスの登場シーン、NPCとの会話イベントのごく一部を除けばほとんどありません。

 じゃあ淡泊な内容なのかと言われると、設定と世界観は信じられんくらい壮大で独特で、きちんと回収すればNPC関連のイベントの数も多いのですがまああとにかく押しつけがましくないんですよね。しかしそれゆえなんとなく進めていると「何でこいつと戦わなきゃいけなかったんだっけ……」とか「そもそもこいつなんでここにおるんや……」みたいになることもあるんですけど、それも考察などを見れば理解できる内容であったり、よく見るとアイテムの説明文から伺い知れる情報があったりと、盛り込んでいるものは山ほどある一方でプレイヤーの体験を邪魔しない形で提供されているのがこのシリーズの特徴かなと思います。

 わたくし、元々全身鎧の騎士が好きなんですよね。FGOの狂ランスロットとかみたいの……カッコいいじゃないですか。なんか、戦隊ヒーローみたいですよね、素顔が見えないプレートアーマーの騎士。それで、Twitterで昔深淵歩きアルトリウスのイラストが流れてきたのを見て「そうか、ダークソウルはこんなカッコイイ騎士が出てくることで有名なタイトルなんだ。いいなぁ」と思っていたんですよね。

生前のアルトリウス氏

 ですからね、アルトリウスと戦えたのもよかったし、ダークソウルにはカッコイイ鎧がいっぱい出てくるのでとても嬉しかった。

こちらは3の騎士の初期装備なのですが……

実は無印の「上級騎士」装備と一緒なんですね。これはこれでいいんですけど、3で見たときは「なんかずんぐりむっくりしてんなぁ」と思っていたところ……最序盤からロスリック騎士というどう見ても自分よりもデカくてシュッとしててカッコイイ騎士が出てきたもんですから装備落とすまで粘って一式そろえました。

ほらカッコイイ。まあ、敵よりだいぶ小柄なのがアレなんですけど……今見ると上級騎士装備も結構いいなと思ったりはします。

 あとわたくしは無印に登場する太陽の戦士ソラールがとても好きでしてね……この人、装備はすげーカッコいいわけじゃないし、なんか手描きのマークつけてる変わった人なんですけど、めちゃくちゃいい人なんですよね。ロードランの地で結局「俺の太陽」は見つけられなかった彼ですが生存ルートではラスボス前に白サインを残しており一緒に戦ってくれます。ほら、もたもたしてるわたくしに代わってとどめさした挙句「やったな! え、どうかしたか……?」みたいな感じでこっち見てるのチャーミングだと思いませんか。大体NPCがロクな運命を辿らないダークソウルですが、彼はこう、本人が最後に登場した場面では意気消沈してどこかに行ってしまったきりなんですけど「最後に霊体として助けに来てくれる」というその事実だけで「まだ信念を捨てずに生きてるんだぞ」ということを示唆してくるのが、なんというか……繰り返しになりますけど「押しつけがましくない」良さがあるんですよね。とてもよい。

好きすぎてたまなつちゃんにコスプレさせる始末。パーカーに太陽のシンボル描いただけじゃなくてちゃんと剣と盾をモデリングしています。

太陽霊にもなれます。どうしてこんなことに力を入れちゃうんでしょうか。いや、元々それが楽しくてやってんですよね、VRChatってさ……

終わりがあるのが終わり

 そんな感じで大満足だったソウルシリーズでした。2? あ、エルデンリングやらなきゃな……まあそれはともかくとして、やっぱ据え置きゲームって良くも悪くも一定のゴールがあるのがやっぱいいよな、と思うんですよね。ソシャゲを見てくださいよ、金と時間を無尽蔵にかけないと他のプレイヤーに一生埋め合わせられない差をつけられてしまう上、ゲーム内のコンテンツにすら置いて行かれてしまうんですよ……金と時間を無限に持っていかれるのは現実だけで充分です……

 まあ、そんな感じです。VRChatはゴールとかないゲームですけどそれはいいのかと言われるとまあVRChatはゲームと言うか「生活」なのでって話なんですよね……VRChat内のゲーム、というのもありますし先日までドハマりしていたWorld of the soulの話もあるのですが、それはまた別の機会にさせていただくこととしましょう……それではみなさん、良い年末年始を。わたくしは大晦日夜勤なので、Quest2を持っていってQuest対応ワールドでそっと年越ししてるかも知れません……

カテゴリー: VRC

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です