カードは暴力

 お久しぶりです。Najikoです。

 11月にはVライフ!5巡目にてたま☆なつ創刊号合同を無事頒布することができました。参加者の皆さん並びにほとんどすべての編集を投げてしまった上にスペースを間借りさせてくださったるーとんさんには本当に頭が上がりません。まだ下げ続けてます。ありがとうございました。お手に取って下さった皆さんもありがとうございます。電子版と受注生産版もあるので現地に行けなかった方も気になりましたらチェックしてみてください。

↓こちらは受注生産版。

https://najiko.booth.pm/items/6281470

↓こちらは電子版です。

https://najiko.booth.pm/items/6344117

 そんなわたくしは先日久々に学生時代のリア友と街に遊びに行きました。今実を言うとわたくしはここ10年くらいで、というか下手すると人生で最も経済的に貧しい状態にあり(※職を失ったりはしてないです。ずっと同じところで正規で働いてます)遊びに行けるようなご身分ではないのですがまあなんとか身銭を切って……という感じです。夏以来街とかどこも行ってないしね。

 リア友はカードゲーム仲間なので、昔から遊戯王とかデュエマとかまあ、色々やってはいます。やってはいるんですが身内で一番ホットなのは「カードファイト!!ヴァンガード」です。これももう今や十数年の歴史のあるカードゲームなのですが、実はわたくしは現在ほとんど触っていません。

 理由はいくつかあるんですが、このゲーム実は不定期に2回スタン落ちを経験しており、わたくしが社会人やってる間に学生の頃組んでたデッキや集めたカードが現行のルールで使えなくなってしまっているんですね。それに加えて元々再録が少なく汎用カードの値が高い(しかも同名カードは4枚まで、デッキ枚数は総数54枚のため出費がかさむ)、スタン落ちする度に扱うショップが減って街とネット以外での入手性が悪くなった、そもそも試合をする相手がおらず街に行く頻度的に1年に1回やるかどうか怪しい、といった状況だったため離れるのも当然ではあるのですが……

 それはそれとして、せっかく1年に1回でもこうして集まって遊ぶ機会があるのであればなんとか試合になるようなデッキを持っておくのは悪くない選択肢です。遊戯王ならマスターデュエルがあるので紙のカード持ってなくてもなんとかなるんですけどね……さて、まあ先日遊びに行った時点で1個はデッキを所持していたのですが、それも2年以上前に組んだようなデッキだったため新しいデッキがもう1個くらいは欲しくなりました。2つあれば一人で練習試合ができますからね。やっぱ手持ちのデッキは2つは欲しいです。

 デッキを組むのに講じることができる手段はいくつかあります。

・パックを剝いてカードを入手してデッキを組む
いわゆるフルスクラッチです。ヴァンガードは「国家」単位で組み合わせることができるカードが限られており、その上カテゴリ同士でのシナジーがないカードは汎用カード以外入らないため一人でパックを買い集めるほど使わないカードだけ山のように堆積していくのに加えパック自体も高いので3人、4人でパックのカードを余すことなく分け合って使えるような環境でなければパックを買ってデッキを組むのはお勧めできません。凄まじい出費になります。しかも、汎用カードは再録されていない限りほぼ別口での入手になるため1つのパックだけではデッキが組めないことが多いです。

・全部シングルで買う
取り扱いが少ないこともあり、現地ではまず揃いません。しかもすべてのカードをまともなシングル価格で買うことになるため、パックを剥いた場合に無駄が出ること以上に財布へのダメージが大きくなります。パックを剥いた場合は使わない高価なカードを売却したり、欲しいカードが高価だった場合シングルで買うより安く手に入ることもありますし、どちらかというと複数人でパックをある程度剥いて出なかったカードだけシングルで買う方が一般的ですね。

・構築済みデッキを改造する
一見無難なやり方です。構築済みデッキには試合で使えるカードが最低限入っているので、強力なエースカードなどを買い足して別のデッキに作り変えればOKというわけです。しかし、バニラの「トリガーユニット」を効果付きのものにかえたり、そもそもエースカードを同国家の別カテゴリにしたりするとごそっとカードが入れ替わることもザラなので、「ルール上最低限の体裁を保ちつつ少しずつデッキを改造できる」という以上のメリットはあまりありません。ただまあ、改造しながらデッキを使うことで手になじませられるので初心者におススメのやり方です。とはいえ、ヴァンガードの構築済みデッキは最近はよくできているようで5000円くらいするセットを買えばそのまま十分戦えそうではあります。

・カードショップで売っているデッキを買う
この「デッキ」は公式の商品ではなく、誰かがデッキごとカードショップに売却してそのまま売りに出されているようなものを指します。これが一番速いし安いです。誰かが使用していた実績がある上に、あんまり変なデッキだと売れないので必要以上に安価で売られていない限り中身がしっかりしている場合がほとんど。店員に言えば中身も確認させてもらえますし、「レアなわけではないがシングルで探すと手に入らないカード」も採用されていればしっかり入っています。値段も何故かシングルで全部揃えるよりも遥かに安価で、しかもスリーブに最初から入っていることも多く試合で使う目的で買うならコスパ最強です。

 そんなわけでわたくしは当然ショップで売っている誰かが使っていたデッキを購入することにしました。しかし闇雲に購入してはいけません。まあ、バカ高い値段で売られているデッキは当然そのまま大会に出られるくらい強いのですがそんな高いのは買えないので、あくまでもコスパを重視して構築済みでありながら比較的安価で売られているものを狙います。その際も選ぶ基準は色々です。カードのイラストがかわいいかどうか……だけで選びたい気持ちは山々なのですが試合で使う以上ある程度は勝てる見込みがあり、扱いが難しくなく、将来強化される可能性があるものが理想的です。

 学生の頃ヴァンガードやってたときは本当にこう、見た目だけでデッキを組んでは扱いにくかったり、デッキ自体が弱かったり、一度きり出て二度と強化されなかったりなどといったことがザラにありました。もう二度と、あんな悲劇は繰り返させない。そしてわたくしときたら、とにかく回すのが難しいデッキは覚えるのが大変だし、使うと疲れるのであんまり使いたくないんですよね。ひどいわがままです。要するに手札からカードを出して殴るデッキがいいということですね。ドラゴンがたくさん出てくるドラゴンエンパイアという国家はそういうデッキが多いのですが、実際わたくしはドラゴンエンパイア使ってるときが一番勝率が高かったです。

 ボードゲームやカードゲームでは何手も先にどうなるか考えながら戦う必要があります。あるいは、カードゲームでは非公開情報や不確定要素が多いため「現状の手札から導き出せる最善手は何か」を考えて臨む必要があります。ヴァンガードの場合、遊戯王ほどは色々な場所を右往左往してカードをこねくり回すソリティアのようなことはしないのですが、コストの管理や攻防を繰り広げるカードの持つパワーの数値調整、防御に必要な手札リソースの管理などが必要になります。そのためデッキによっては無暗にカードを手札から出さない方が良かったり、後々コストにするカードをキープしておいたり、効果の発動条件に気を遣ったりなど考えることが多くなります。

 考えることが多いということはワンミスで全てパァになる可能性もあるということです。これは事実かどうかはさておき、カードゲームを巡る有名な寓話として「かつてMtGの大会で、完璧なプレイングを心がけている限りほとんど無敵のパーミッションデッキを使って勝ち上がっているプレイヤーがいた。優勝は必至かと思われたが、非常に神経を使うデッキを使っていたそのプレイヤーは途中、非常に単調な動きしかしないバーンデッキに対して連戦の疲労から集中が切れ、些細なプレイングミスをした結果あっさり敗北してしまった」というものがあります。この寓話はまあ、文字通りそういうお話です。考えることが多いデッキというのはたとえ非常に強力であっても疲れるのです。カードゲームにはランダムな要素があるため、刻々と変化する盤面に対して手持ちのカードから最適解を導き出すのは脳のリソースを大変消費します。そもそもプロセッサが弱いわたくしのような人間はエラー落ちするだけです。

 ですから、まあ見た感じ動きが単調そうで、安価で、でも十分にパワーがあり、しかしピーキーな博打ではなく(NEW!)、将来的に強化も見込めるようなデッキはないか、アニメも視聴している友人によく相談したところ
「このデッキはドラゴンエンパイアだし、使用者がアニメに出てるし、比較的最近のカードだし、高いパワーが出る」
と数え役満のデッキが安価で売っていました。キミに決めた!そのデッキがこちら。

 はい。こちらは「アルグリーヴラ」というあんまし聞きなれない響きのカードを軸にしたデッキなのですが、何やらこのデッキ、盤面に並べるカードにはほぼ例外なく「過充填」という名称能力がついています。

 これがそのアルグリーヴラ本人です。カードテキストを見ている限り、何らかの治安部隊の頭目のようです。カッコイイですね。そして、「過充填」はアルグリーヴラ本人にはついていないのですが、それはどういう能力なのかと言うと「アルグリーヴラの能力の対象に選ばれた場合に」という条件で発動する能力を指しています。アルグリーヴラはコストを払えば毎ターン自分の場の3枚を対象に能力を発動でき、ファイト中一度限り下に書いてある「DivineSkill」によってさらに2枚を対象にできます。これによりアルグリーヴラ本人と選ばれたカードのパワーが爆上がりすることで耐えがたい暴力を加えるというのがこのデッキのコンセプトです。とてもわかりやすいですね。だから気に入った。特にDivineSkillは問答無用で1ダメージ与える能力であるため詰めに向いており「一度しか使えない」性質にマッチしています。使った時点で勝負を決めに行ける可能性が高いため、雑に使ってしまっても裏目に出にくいわけです。いいことずくめですね。

 まあ、買ったはいいけどもう夕方だったのですぐ飲みに行ってしまい、結局デッキ使ってないんですけどね。次回集まる機会がいつになるかわかりませんけど、それまでに練習しておくことにします……

 最近はVket巡りもそこそこにWORLD OF SOULSに行ったり本家ダークソウルをちまちまプレイしたりしていますが、その話はまたどこかで……VRChatでたまなつちゃんと握手!(?)

太陽万歳!

カテゴリー: VRC

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