おはこんハロチャオ、Najikoです。
今、「カードファイト!! ヴァンガード」のデッキを組んでいます。が、デッキ構築に金がかかりすぎる。どういうことなのか順を追って説明していきたいと思います。
Table of Contents
1.そもそもヴァンガードって?
2011年に登場したカードゲームです。アニメも何シーズンか経て今もやってます。
ルールとしては、前列3枚後列3枚の計6枚のカードを展開して殴り合う、というシンプルなもの。前列中央が「ヴァンガード」で、ここにダメージが通ると1点。他は「リアガード」と呼び、前列なら殴れるし後列は「ブースト」を行うことでパワーを前列に加算できます。ダメージ判定は攻撃側のパワーが受ける側のパワーを超えていれば1点。受ける側は手札からカードを切ってガードすることもできます。
バトルできるのは前列同士で、リアガードは殴り倒されると退却し墓地送りになります。ヴァンガードは先述の通り1点食らいますが、退却することはありません。ダメージが先に6点になった方が負け。
また、「グレード」の概念があり、ヴァンガードはグレード0から始まり、毎ターン1,2,3と1つずつグレードが高いカードを上に重ねる「ライド」ができます。現在のルールでは毎ターン手札を1枚捨て、現在のグレードより1つ高いグレードのカードにメインデッキとは別の「ライドデッキ」からライドします。
バトルの際ヴァンガードの攻撃時には「ドライブチェック」としてデッキの上のカードをめくり、手札に加えます。これがヴァンガードの特色で、ここで「トリガーユニット」カードがめくれるとパワーが上がったりダメージが増えたりといった様々な効果を得られます。ダメージを受けた側もデッキの上からカードをめくってダメージゾーンに送るのですが、このときにトリガーが出た場合も受けた側のカードのパワーを上昇させるなどの効果処理が発生します。
で、流れとしては
ドロー→スタンバイ(前ターン攻撃済みのカードが起き上がる)→ライド→メイン→バトル→エンド
という感じ。遊戯王のようにメイン2とかはありません。
まあ詳しいことはここに書いてあるんですが
https://cf-vanguard.com/howto/first_guide/
なぜか画像をスライドする形式で読ませてくれます。テキストにしてくれよ。
2.汎用カードが高すぎる(その1)
そもそもなんでわたくしが記事を書いて嘆いているかというと、カードの単価が高いからです。デッキは50枚+ライドデッキ5枚の計55枚になるのですが、まず構築に必須要件があり、「トリガーユニットを合計16枚入れなければならない」というものなのですが、ここからしてハードルを上げています。
当然、構築の必須要件のため構築済みデッキを買えばトリガー16枚は入っているのですが、わたくしが組みたいデッキに関係する構築済みデッキがもう売ってません。実はヴァンガードにはもう一つ厳しいデッキの構築要件があり、「同じ国家のカードしか入れられない」というものがあります。国家には現在のルールでは
ドラゴンエンパイア
の6つがあるのですが、ちゃーんと6種類の国家それぞれに「クイックスタートデッキ」が存在しており、700円でデッキのカードが揃います。じゃあいいじゃん、と思うかも知れませんがそう、先ほども言いましたがわたくしが欲しいやつだけ売ってないんですよね。信じられるでしょうか。これらの発売は2024年1月で、現在も公式サイトには紹介ページがあります。
https://cf-vanguard.com/products/trial/dz-sd01_06/
現在2025年11月ですから、1年と10か月くらいしか経ってません。しかし、既にどこの通販を見ても販売終了になっており、手に入らないんです。6つの国家のうちたった一つ「リリカルモナステリオ」のデッキが……これは在庫の問題なのでいずれ再入荷するかもしれませんが、これから始めようと思っている人にとっては致命的です。
何が致命的ってそう、最初に書いた「トリガーユニット」が手に入らないんです。仕方がないので、シングルで買うしかありません。まあでも所詮スタートデッキに入っているトリガーユニットですから単価は大したことないのですが、ここで新たな問題が浮上します。
効果付きのトリガーユニットの値段が高い。
はい。スタートデッキに入ってるのはほとんどが効果がついてないトリガーユニットです。それでもそもそもデッキが組めないより遥かにマシなのでデッキが売ってればひとまずはそれで妥協できるのですが、実際に遊んでるとどう考えても効果がついてるトリガーの方が上位互換なので結局そちらを採用することになります。で、わたくしのようにある程度経験者で、どうせシングルで買いそろえるなら最初から効果付きのトリガーを買った方がいいわけですが……
わたくしはカードラッシュという通販サイトで見てるので価格は多少前後することがあると思いますが、現在組もうとしているデッキのトリガーユニットのみの合計金額が3490円と見積もられており、既にスタートデッキ5個分くらいになっています。なお、これでも効果付きトリガーを妥協しており、もし妥協していなかった場合1枚50円×3の「前」トリガーを1枚1180円するものに変えることになるため6880円となります。信じられるでしょうか。ヴァンガードは結構昔からこういうカードゲームです。

イラストはかわいいにゃんこなんですけどね……描いてるのはあの初音ミクのパッケージを描いているKEI先生です。
実はわたくしが組もうとしているデッキは他のカードはそんなに高くありません。わたくしが組みたいデッキの切り札にして核となるカードはこちら。

色々効果が書かれていますがざっくり言うと「アルクからアルクにライドすると連続攻撃できるよ」と書いてあります。ヴァンガードではヴァンガードによる連続攻撃効果は非常に強力で、リアガードのカード入れ替えによる更なる連続攻撃と、ソウル(ヴァンガードの下に重ねているカード)からアルクを回収することで毎ターン安定した効果発動ができるという仕掛けになっています。まあそんなことよりほら、アルク、かわいいじゃろ。
そんなアルクですが1枚80円です。はい。1枚80円のカードが強いのかと言われると、うん……いや……でもヴァンガードによる連続攻撃効果は非常に強力なんですよ!!
わたくしは旧レギュレーションの頃からアルクのデッキを組んでいたりしたのでヴァンガードをやっているリア友から「アルクリメイクされたよ」と声がかかり、カードを集めることにした……というわけなのですが、ここで少しシングルカードを集める前の話をしたいと思います。
3.カテゴリのカードが集まらない
せっかくなのでAmazonで随分と新品が安くなっているパックを1箱買ってみることにしました。
リリカルモナステリオ あわてんぼうのクリスマス VG-DZ-LBT02
わたくしが買ったときは1箱4000円でした。本来は1パック400円なので、16パック入っていて4000円というのは相当にお得です。
先ほど紹介したアルクが収録されているパックですから、まあもしアルクが当たらなかったとしてもアルクに関連するカードやトリガーユニット、その他汎用カードや、アルクデッキでは採用しないけど強力なカードや、特殊なレアリティのカードなどのシングル価格が高額なカードが入っていれば元が取れる可能性もあります。ガチャとしてはかなり悪くない賭けです。その結果……

やりました! アルクが当たりましたよ。かわいいですね。で、他に並んでるカードは何かって? ああ、それはですね……この箱から出てきた「アルクデッキ」に採用する可能性があるカード全てです。
もう一度言いますよ。
この箱から出てきた「アルクデッキ」に採用する可能性があるカード全てです。
ヴァンガードは1パック6枚入っていますから、16パックで96枚のカードが手に入るわけですが、その中のたったの5枚だけでした。というのも、6つある国家の中でも更に細かくテーマが分類されているんですね。「〇〇デッキ」という分類が山ほどあるのです。今回のパックにどれとどれに関連するカードが入っているかはちょっと調べるのがめんどくさい把握してないんですが、少なくともカードラッシュのサイトに「カテゴリ」として記載されているものだけで、
ウィリスタ、カイリ、エルミニア、ルーテシア、ミチュ、シャルモード、シアナ、ラブラドル、クリスレイン、FL∀MMe-G、ヴェール、AbsoluteZero、コーラル、キョウカ、リルファ、メディエール、ハーゼリット、リシアフェール、アルティサリア
と実に19種類ものカテゴリが存在しています。中には「キーワード能力」がかぶっているものや、名称としての所属がかぶっているものもありますが大抵は「ヴァンガード名に〇〇を含む」という固有名称サポートを持っているため、決してこれは水増しされた数字ではありません。しかも、カードラッシュのカテゴリにはマイナーなものが含まれていないのか、わたくしが組もうとしている「アルク」や後ほどちょっと紹介する「フェネル」といった草の根レベルのカテゴリも含めるとさらにカテゴリの数は膨れ上がります。
こうして見ると96枚のうち5枚も関連カードが入っていたのはむしろラッキーといえる有様ですが、当然わたくしのように単一のカテゴリを狙っている人間には(高額カードガチャとしての側面を除けば)旨味が少なすぎるため、これもまたデッキ構築を難しくしている一因と言えます(たくさんのお友達とたくさんの箱を買ってシェアしろってことなんでしょうけどお友達はスタートデッキにも付属していません)
ちなみに高額カードは当たりませんでした。いや、厳密に言えばシングルで買えば確実に4000円を大幅に超えるような内容にはなったんですが、買取に出したりメルカリに売って元を取れるかと言われると……という微妙なラインです。
4.汎用カードが高すぎる(その2)
デッキ構築において重要なのはデッキの安定性を担保するカードです。遊戯王では手札誘発がデッキの3割くらいの枚数を占めがちですが、ヴァンガードにも「どのカテゴリでも」あるいは「複数のカテゴリを跨いで」活躍するカードが存在しています。そしてそうしたカードの値段はバカみたいに高くなりがちです。
今回参考にしているデッキレシピは2つあり、片方は公式サイトで「アルクデッキ」として紹介されているものです。
もう片方はブシロード公式のDECK LOGというサイトに登録されている「アルク」を含むデッキからGoogle検索で適当に出てきたものをピックアップしました。登録されているデッキは数多くありますがアルクはサポートカードが多くないのでアルク関連以外は実質どの高額カードを採用するかの違いとなっています。
ちなみになぜか、有志が作ったデッキの方が公式のデッキより今回のパックに収録されていたカードを多く採用しています。公式のデッキの方はアルクと同じパックからは手に入らない高額カードを多数採用しているようですが一体どういうことなんでしょうか。
わたくしは有志が作ったデッキのほうがまだ幾分安く済むのでそちらを主に参考にしていますが、共通して入っているカードにはやはり高額なものが多くあります。基本的にわたくしはそれらのカードは採用候補に入れていませんが、まともに組むとこんなにかかるぞ、という意味で紹介します。
まずはこれ

いきなりそもそもリリカルモナステリオのカードでもないんですが、こちらは汎用枠。全デッキに採用できる「守護者」である代わりに1枚しか入れられない。デュエマで言うところのハヤブサマルみたいなカードです。本来はスタートデッキに入ってるらしいんですがこの絵柄のやつは1480円とかするのでこんなもん買ってられません。
そもそも攻撃を完全に防ぐ通称「完全ガード」の「守護者」は国家ごとに何種類か存在しており、それらから4枚入れれば済みます。このカードの利点はユニットではなくブリッツオーダー(要するにモンスターじゃなく魔法)なので「守護者」をガーディアンサークルに呼べない状況でも使えることと、相手がトリプルドライブ(攻撃時のドライブチェックを3回する)場合ノーコストになるという点です。正直入れ得なカードであり、あった方が絶対にいいことは間違いないのですが勝ち筋に繋がるわけではなく、一時の遊戯王の大嵐禁止後のハーピィの羽箒のような懲罰的な出費と言え、コスパが悪いです。なんだったら羽箒の方が捲りに使えて勝ち筋に繋がる分マシと言えます。こんなに高くないし。
お次はこれ

いろいろ書いてありますが前半の効果で「マーメイド」をサーチできます。要するに「アルクからアルクにライドしたい」状況で、アルクを手札に引き入れられる明確な有用性のあるカードだということです。しかしこの人、リリカルモナステリオしか入ってないエキスパンションには収録されておらず(要するに再録されてない)その割に「マーメイド」全般で使える効果を持っているせいで価格が吊り上がり、最低でも800円台後半で、公式デッキでも有志のデッキでも迷わず4枚採用されています。
正直欲しいのですが、高すぎます。なんでアルクを引き入れるためだけのカードにアルクの十倍以上の金を出さなきゃいけないんでしょうか。とにかく高すぎるので不採用です。ちなみに代替として使えるカードはありません。泣き寝入りとなります。
はい次。

詳しい説明は省きますが要するにリソース補助のカードです。墓地効果もあります。はい、両方のレシピに4積みですがこちらも1枚1000円くらいします。こちらはアルクと同じパックで登場してはいるんですがわたくしは入手できなかったのでもうダメです。これもあったら絶対強いんですが高すぎるので不採用です。ちなみに代替とは言えないんですが同じグレード1からは

「アルク」を回収する効果を持つこのカードの枚数を増やすことで多少気休めになります。なおこのセレイアちゃん、数少ない「アルク」サポートでアルクと同じパックに収録されているにもかかわらず公式のデッキレシピで1枚も採用されていません。ふざけているのか? ちなみにこのカードは1枚80円です。
では次。

公式の方のレシピで採用されているほか、有志のデッキもいくつか漁ってみると採用されていることが多いカードです。ヴァンガードと同名のカードを墓地から回収できるためアルクとの相性は良いのですが、こいつは1枚2980円します。しかもアルクと同じパックには収録されていません。帰ってくれ。
では次。

こちらも公式レシピでの採用。有志のレシピでも時折採用されている模様です。単純に攻撃性能が高いマーメイドです。確実にデッキパワーを高めるカードで、実はアルクと同じパックに入っているんですが、1枚1400円くらいします。公式では4枚採用。勘弁してくれ。本当は是非起用したいのですが不採用です。
あとはですね……

名前が超強そう。「オクタヴィア」です。とにかく攻撃性能が高く、かつ一度きりながらドローとセルフバウンス効果を持つ強力なカードです。値段は780円。高いカードではあるのですが、このカードは「エースユニット」と呼ばれ、ラッシュデュエルにおけるレジェンドと同じような扱いのカードです。デッキ全体で1枚しか入れられないということで、1枚しか買う必要がなくて済む上にアルクの効果とも噛み合うマーメイドで、上振れた際の勝ち筋に繋がるカードのためこちらは採用。上に挙げているようなカードはともかく、これくらいはなんとか採用してあげないとさすがにリーサルが弱すぎます。アルクと同時集録はされていません。また、公式では不採用のようです。なんで?
ご覧いただいた通り汎用カードはバカみたいに高いのでほとんど採用できないのですが、ここでおまけとしてアルクの数少ないお友達をせっかくなので紹介しておきます。先ほど紹介したもちもちマーメイドのセレイアちゃん以外には……

はい、このマーメイド條澤広のような少女は攻防一体の効果に加え、墓地効果でアルクをサーチできます。派手さはないですが腐ることがなく、ガードにも使えるし焼かれても仕事ができる敏腕マーメイドです。見た感じクリスマスの「善夜祭」の準備をしているような雰囲気ですがアルクとお友達なのかどうかは謎です。アルクはクリスマス関係ないし。ちなみに1枚80円です。
最後にこの人。

アルクの効果で登場した場合高火力になる効果と、ドロー効果を持っています。このカードは明確な勝ち筋であり、アルクと同時に採用しない理由がありません。でも1枚80円です。
5.総額
はい、シングル購入分は占めて7,070円となります。+送料。高い!!!! 信じられないことにこのうち半分くらいがトリガーユニットです。今回は組むデッキがアルクなので関連カードが安く済んでいますが、これでもしデッキの核となるカードが1枚2000円とか3000円するカードで、関連カードも軒並み高額で汎用カードもしっかり揃えて、となるとヴァンガードのデッキは普通にSwitch2買えるくらいの値段になってもおかしくはありません。誰ができんねんそんなゲーム。遊戯王みたくしろとまでは言わないですが、せめて需要の高いカードの再録くらいしたらどうなんでしょうかね……今回はありませんでしたが、普通に雑誌付属のカードが暴騰しっぱなしの必須カード、とかもありますからね。本当に売る気あるんだろうか。
ちなみにわたくしは札幌のヨドバシとビックカメラでヴァンガードの新品パックを探した際、売ってませんでした。デッキもです。そう、ヴァンガードは前から徐々に取り扱う店舗が減っていっていたのですが最近は新しいカードゲームに押されてさらに見かけなくなり、高いとか安い以前にカードを入手するのも難しい状態になってきています。バトスピやゼクス、果てはウィクロスやリセまで新品のパックが売っている中ヴァンガードが一つもないのは流石に……ショックでしたが、まあ、仕方ありません。
おまけ

これが「フェネル」です。狐ではありません。フェネックです。

なんだろう……なんか、すごくどっかで会ったことあるような気がします。ちなみに、公式設定ではツンツンしてて気が強い子らしいです。そうか……ありがとう。
以上です。ちなみになんでデッキ組もうとしてるかと言うと12月にリア友と集まるかも知れないからです。使いたい……アルクのデッキを……余談ですが、アルクのイラストを描いてるのはブシロードの広報でおなじみの「カードゲームしよ子」の漫画を描いている西あすか先生です。かわいいでしょ。